3度目の「またか」が過ぎてから、しばらく穏やかな日々が続いていた。
このまま何もなければいい・・・そう思っていた矢先、私の中で長年くすぶっていた違和感が、ふとしたきっかけで確信に変わることになる。
夫の会社関係の人だった。以前から、なんとなく引っかかるものがあった。
理由なんてうまく説明できない。ただの勘だった。
でもその勘は当たっていた。
夫のスマホに残っていた電話番号を見たとき、既視感があった。どこかで見た番号だ、と。
記憶をたどって、娘の学校の連絡網を確認した。
一致した。
手が震えた。偶然であってほしいと思いながら確認した数字が、まさか自分の子どもの友達の家族につながっているなんて。
これまでとは、何かが違うとすぐに分かった。夫は私に、はっきりこう言った。
「本気で好きだ」
そして、こうも続けた。
「あなたは一人でも生きていける」
それは、私に別れを覚悟させる言葉だった。今までの不倫は、どこかで「遊び」だと
思い込もうとしていた部分があった。でも今回は違う。夫は本気で、この家を出ていくつもりなんだと悟った。
頭が真っ白になった。1度目、2度目、3度目を耐えてきたのは、家族でいるためだったのに。
そこから私は、荒れた日々を過ごした。何も手につかず、
ただ時間だけが過ぎていくような感覚だった。
それを見かねたのか、それとも他に何か思うところがあったのか・・・
夫は結局、家族のもとに戻ってきた。散々な言葉を私に投げかけたはずなのに、最後は家族を選んだ。
不思議なことに、それでも私は夫を嫌いにはなれなかった。不倫を何回も繰り返す人だけど、
いいところもたくさんある人だから。
それでも、この結婚生活が「幸せ」なのかと聞かれたら、今もうまく答えられない自分がいる。

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